金足農業のツーランスクイズを見て疑問に思ったこと
甲子園、準々決勝、金足農業対近江。
アツい試合でしたね。
両チームの選手や現地で応援されていた皆さんはお疲れ様でした。
劇的な幕切れとなった最後のツーランスクイズは、昔少年野球やパワプロでよくやったなと懐かしく思いましたが、まさか高校野球みたいなハイレベルな場所でも見られるとは!
ところで、あのプレーで気になった点が2点。
①ツーランスクイズはベンチの指示なのか、セカンドランナーの好判断なのか
普通のスクイズのサインはよくあることだと思いますが、ツーランスクイズまでサインで決められているものなんでしょうか?
②あの状況で守備はどう対応するのがベストだったのか(ツーランスクイズまで想定されていたのか)
三塁手はファーストにボールを投げましたが、9回ウラノーアウト満塁の時点で守備陣はどのようなことを想定していたのでしょうか。そして、(あのような大舞台では難しいかもしれませんが、)練習の成果を百パーセント発揮できていたらツーランスクイズは防げていたのでしょうか?
金足農業高校野球部の関係者さん、その他野球に詳しい方がこのブログを見られたら是非教えてほしいです。
【追記】
NHK(今村亜由美記者の良い記事)によると
金足農業・菊地選手~大一番で決めたツーランスクイズ~ | 高校野球 | NHK大阪放送局ブログ
ふだんの練習の中でチームで取り組んできたのが、スクイズで三塁ランナーとともに二塁ランナーもホームに帰る「ツーランスクイズ」でした。
菊地選手はスクイズのサインが出たとき、「サードに打球が転がったらホームにいこう」とみずからの判断で決めました。
とあるので、金足農業は普段からツーランスクイズを意識した練習をしており、今回はセカンドランナーだった菊地選手が自分の判断で予め本塁突入を狙っており、思い切った走塁ができたことが分かります。
朝日新聞によると
狙っていたサヨナラ2ラン本塁突入「ボール見ていない」 - 高校野球:朝日新聞デジタル
「これが甲子園の9回か」 サヨナラ負けの近江左腕・林 - 高校野球:朝日新聞デジタル
「2ランスクイズは想定していなかった」という近江の捕手有馬
「向こうが一つ上だった。2ランスクイズは頭になかった」と見市は振り返った。
とあるように、近江高校はチームとしてツーランスクイズまでは警戒できていなかったものと思われます。9回ウラノーアウト満塁、プレッシャーの下、様々な選択肢があるなかで、かなり厳しい結果となりました。一瞬球を持ちかえて2ステップしていなければ、もしかしたら2点目は防げたかもしれません。
甲子園という大舞台。
普段の練習から想定していたことを、あの状況で発揮できた金足農業。
惜しくも、想定外のプレーで僅かに間に合わなかった近江。
緊張する場面での「想定力」で最後に明暗が分かれたのかもしれません。
100回記念大会の準々決勝に相応しい、好ゲームでしたね。